ストレイトジャケットについて

ライトノベルの映像化作品について

昨今、アニメの世界で何かと話題を呼び起こしているものといえば、ライトノベルはその代表的な一例となっている。12ヶ月を通した年間アニメスケジュールを見ても、その中で数多くのライトノベルを原作としたアニメ作品が放送されているが、オタクたちの反応を見ると賛否両論といった感情がわきあがっているのがどうしても否めない。原作には原作のよさがある、しかしその原作の素晴らしさを表現できていなければ、作品の世界観を破壊していると過剰反応してしまい、アニメだけでなく原作に対しても嫌悪感を剥き出しにしてしまうようだ。理不尽な感情だがそれだけシビアに作品を評価しているともいえる、ただその矛先があらぬ方向に飛び火することもあるため必ずしも褒められた行為ではないということだけは述べておく。

筆者個人としてはこうしたライトノベル作品の映像作品に対しては、正直作品によりけりといったところでその立ち位置を示している。もちろん作品が映像化するなら必ず観る様にはしている、そしてそこから原作の世界観とを照らし合わせることで、どれだけお宅としての目線で満足するだけの作品に仕上がっているかを見ているつもりだ。少々上から目線になってしまっているが、この世界ほど現代の情報化社会における電子世界での評価が非常に厳しかったりする。無論作品の良し悪しで判断されるべきなのは当然としてもだ、その作品あがあまりにも捏造さているような脚色が付け加えられているときがどうしても見られる瞬間がある。そうした際、反感とした感情に至ってしまうのは必然だろう。むしろ煽り立てるようにして作られているといった見方も出来るが、そこまで追求しているとキリがないので、ここでは一先ず置いておくとする。

ではここ数年においてライトノベル原作としたアニメ作品で最も、成功している作品といえば何だろうか?あくまで個人の目安としても含めて、大体アニメ作品のBD・DVD売上が平均して5,000枚を超えれば十分ヒット作品として認められているという水準で話すとおそらく、

  • ・ソードアート・オンライン
  • ・とある魔術の禁書目録
  • ・境界線上のホライゾン
  • ・はたらく魔王さま!
  • ・IS〈インフィニット・ストラトス〉

この5つの作品はその中でも郡を抜いた売上を記録している。今年2014年の作品において目覚しい売上を記録している作品はあるが、紹介した作品は5,000という数字が大ヒットと言われている昨今において、全作品を通してその倍、特にソードーアート・オンラインについては総売上が平均の15倍以上を記録しているというのだから途方もない数字なのは驚きの一言だ。余談だが、世間に社会現象的に話題を呼んだ作品でもある『魔法少女まどか☆マギカ』は、テレビアニメ作品は平均して70,000枚以上の売上を記録しており、もはや問答無用で歴代トップクラスの売上となっている。

もちろんこういった作品ばかりではない、中には売り上げは乏しくも原作人気は非常に高い、といったものも存在している。アニメと原作は別ものだと、そう考えている人もいるくらいだ。そうした中で何気にコアなファンを中心とした人々から支持を得ていたラノベ作品がある。『ストレイト・ジャケット』、今作品も刊行されていた時期は高い人気を獲得していたものだ。また当作品もテレビシリーズではないが、OAD作品として発売されていることを知っているだろうか。それでは少し、実はあまり知られていないかもしれないこのストレイト・ジャケットについて話をしていこう。

富士見ファンタジア文庫の隠れた名作

このストレイト・ジャケットという作品は今から14年前に刊行され、短編を含めた全14巻で完結している作品だ。刊行元は現KADOKAWAのブランドレーベルとなっている富士見書房、そしてライトノベル業界において第2位の売上と人気を誇っている『富士見ファンタジア文庫』からリリースされていた。当レーベルにおいて人気作品が数多く輩出されており、代表的な作品といえばライトノベルの金字塔といわれファンタジー作品の歴史において圧倒的な人気を獲得した神坂 一著『スレイヤーズ』といった作品を輩出している。

シリーズそのものは今から4年前に完結を迎えているわけだが、10年間の刊行を成し遂げることに成功し、そしてその歴史において当作品が映像化が発表・発売されたのは2007年のことだ。この頃、現在のようにライトノベル作品の映像化が頻繁に行われていた時期よりも少し前となっているため、何気に知られていない場合もあるだろう。筆者もつい最近この作品が存在していたのだというのを知ったほどだ。その頃は筆者はそんなにこの業界に精通していたわけではないため、なんだか得をした気分でもある。実際、それまで作品さえ知らなかった人がアニメ作品がOADシリーズとして発売されているところから原作を読み始めた、という人もいるくらいだ。ライトノベルといった漫画などの書籍作品の映像化はそこから原作の売上増加を期待することが出来る、そんな需要を見込むことが出来るくらいだ。今作品もそうした影響に当てられて、コレまでにシリーズ通した総売上は50万部を超えている。一般的な大ヒットといわれるような書籍の売上には程遠いが、業界や一般的な人々が読むような小説ではないことを考えれば、十分な結果を残せているといえるだろう。全巻の平均売上も約30,000部で、ライトノベルということを考えればまだ上出来だ。ここでも余談として出しておくが、先に紹介した『ソードアート・オンライン』、ならびに『とある魔術の禁書目録シリーズ』についてはこれまでにシリーズ総計1,000万部の売上を記録している情報は、オタク業界では周知の事実だ。

もちろんお化け作品と比べてしまったら霞んでしまうわけだが、そうした超人気作に隠れながらも原作については高い評価を得ている。そんなストレイト・ジャケットだが、今作品の世界観について少し考察をしてみようと思う。

一般的なライトノベルより、世界観は重い

ライトノベル、文字通り軽い小説といった直訳が示すとおりマンガ作品の文章版といったものになっている。一般的な書籍と比べるとライトノベルと呼ばれる作品は作風についていうなら一重に、独特という言葉を表現することが出来る。また現在までを通したライトノベルの特徴といったものを少しだけ挙げてみると、

作風 具体的な作品例
ハーレム系 インフィニット・ストラトス
日常系 はたらく魔王さま!
現代ファンタジー系 とある魔術の禁書目録
SF系 境界線上のホライゾン
バトル系 ソードアート・オンライン
ダーク系 ストレイト・ジャケット

先ほど紹介した作品とストレイト・ジャケットも含めて考えてみると、ざっとこんな感じだ。他にもライトノベル作品の特徴とも言える例はまだあるが、その中でもある意味異色であり、そしてライトの述べる作品として考えれば中々持ちいない世界観となっているのが、このストレイト・ジャケットとなっている。

どういうことかというと、ライトノベル作品はターゲットとしている購読層の中心が10~20代の男女をターゲットとしており、その年代の人々が好みそうな作品が刊行されている。そうなるとどうしても内容はそこまで暗い、それこそ社会の闇を事細かに表現するような作品ではなく、ギャグや恋愛、そしてバトルなどというものだ。そうした中、ストレイト・ジャケットはバトルこそある中世をモチーフとした世界観となっているのだが、作中では基本的にバトルが中心となっており、また作中でほとんど笑いや恋愛といった要素が感じられない非常にダークサイドな世界観となっている。

別におかしいことはないのだが、ライトノベルというジャンルで考えると中々挑戦的なテーマを用いているといえる。ただそうした作品だからこそ好意的に受け取ることが出来ると、そう感じている人も少なくないようだ。そうした中で1ついえるのは、作品が面白く表現されているなら問題ではないだろうというのは書籍としてみればどんな作品においても言えることだろう。

ライトノベルの作家になろう!